釈迦御一代記図会 全６冊揃い

釋迦御一代記圖會は弘化２年に江戸と京都・大阪で刊行された仏伝の読本で、本品は明治17年の再版本ですが、外包み紙も残っている貴重な品です。 著者は山田意叟齋、挿絵は葛飾北斎、巻1～6までの全６巻からなり、全体で55話の説話から構成されています。 一般の仏伝では、釈迦が真理を悟る降魔成道までの話に重点を置く例が多いのに対し、ここではむしろ降魔成道以降の釈迦の後半生に多くの紙数が費やされている点に特色がみられます。 また、55話のなかの、27話に北斎が描いた35図の挿絵があり、そのうちの23図については北斎が新たに仏伝場面として創造した可能性も考察されています。 大胆な画面構成によるダイナミックな演出がみられ、日本における仏伝画の中でも異彩を放つ魅力あふれる画面となっています。 表紙にスレによる色落ちが少しありますが、中はシミ汚れも見受けられず美品です。 経年による変色やシワ虫食い穴が見受けられますが、６冊がまとめてあった外包み紙もございます。 追加画像やご質問等何なりとご遠慮なくお問い合わせください。 約140年前の自宅保管品とご了承のうえ、ご検討よろしくお願いいたします